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茶の湯炭の誕生

茶の湯炭ができるまで

炭焼きは主に冬期に行われます。それは、伐採したクヌギの程よい乾燥(水分が残っている原木を焼くと、樹皮が取れてしまう)と、窯に火を入れ、炭材が十分炭化して冷却する時間が良質の炭の仕上がりにちょうど良い時期だからです。

黒炭の製炭法は、〈窯内消火法〉という方法を用います。
これは窯内に原木(クヌギ)を立てて並べ、燃料とする薪を入れ、火を入れ、中のクヌギがすっかり炭化(炭となる)する頃、窯内の温度は上方で800度に達し、この炭化のタイミングをはかり、窯の口と煙道口を密閉すると、空気が遮断され、窯の中の火が消えます。
中が冷えるのを待ってから窯の口を開け、外に取り出します。

原木となるくぬぎについて

くぬぎの樹

日本で昔から使われてきた黒炭の材料には主にならとくぬぎがあります。茶の湯炭椚(くぬぎ)の樹を材料とした「黒炭」で、着火性が良く、火がつけば微かな香りが漂うのが理想です。
炭焼き用に準備されたクヌギ材。真円に近い原木は、クヌギの幹がまん丸に育たなくては出来ない。ゆるやかな南傾斜の、肥えた土地に生育した素性の良い樹が必要とされる。

茶の湯炭用の窯場

炭焼き釜

黒炭用の窯場。
昔は山奥での作業が多かったが、近年は炭焼きの専業化の影響か、平地の窯も多くなった。
窯も一つ一つ、年月も性格も違ってくる。

原木を窯に入れる

釜内

原木を窯内につめているところ。
窯出しの後にすぐにつめ込みが行われる。窯の手前側や上部は焼きムラが多く、出来が悪くなるために、クヌギ材でも茶湯炭用の最高級品は中央より後部に並べられる。丁寧に一本一本立てかけるように揃えてつめ込まれる。

炭を焼く

釜内2
窯口を開けたところ

黒炭は一度火を入れてから5日間ほどかけて700度位で焼き、窯を密封して酸素を遮断し、消化する。
原木にくらべて炭化した木炭は、長さにして約20パーセント縮み、目方は原木のおよそ4分の1になっている。
窯の中央よりやや後部の炭は上質の茶湯炭が焼けている。

炭を出す

釜内 取り出し

温度約40〜50度。蒸し風呂のような窯の中で、炭は一本一本丁寧に扱われている。束ごとに窯口から出される。約50束分の原木を入れても、30束分くらいしか茶湯に使える良質の炭は取れないとのこと。

出来上がった炭

椚炭の誕生

焼き上がりの炭は青色を帯びて鉛色にニブく光り、炭と炭がふれると、キャラキャラと金の箔がゆれるような澄んだ音がします。

増田屋の茶の湯炭

作業

増田屋の「茶の湯炭」は産地から集められたくぬぎ炭を自社工場で一本一本厳選し、茶道炭の太さ、長さに切り揃え、丁寧に箱詰めしております。

炭専門問屋として創業時からこだわり続け、代々引き継がれている伝統の炭焼き手法で茶の湯炭をまもり、さらなる最高傑作品をご提供できるよう日々精進して参ります。

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